「未経験からエンジニアに転職できる?」という質問は転職相談でトップクラスに多いです。スクールの広告に「3ヶ月で転職成功」「年収100万アップ」という情報が溢れていますが、現実はそれほど甘くありません。この記事では、ITエンジニアの実態を正直に整理します。

この記事では、ITエンジニア職の実態を良い面も悪い面もフラットに整理します。

  • ITエンジニアの種類と仕事内容
  • 給与・キャリアのリアル
  • 向いている人・向いていない人
  • 未経験からエンジニア転職の現実
  • プログラミングスクールの正直な評価
  • 転職で確認すべきこと

① ITエンジニアの種類と仕事内容

読者 ひより
エンジニアってプログラミングを書く人ですよね? 具体的にどんな仕事があるのかよくわかっていなくて。
あたる あたる
「エンジニア」はかなり広い括りで、プログラミングを書く仕事もあれば、ほとんど書かない仕事もあります。種類によって求められるスキルも働き方もまるで違います。

ITエンジニアは職種の幅が非常に広いです。代表的なものを整理します。

Webエンジニア Webサービス・アプリの開発

HTML・CSS・JavaScript・PHPなどを使ってWebサイトやWebアプリを開発します。未経験転職で最も目指しやすいポジションのひとつです。

バックエンドエンジニア サーバー・データベース設計

ユーザーには見えない部分(サーバー処理・DB設計)を担当します。Java・Python・Ruby・Goなどが主な言語。Webエンジニアより専門性が高く難易度も上がります。

インフラエンジニア サーバー・ネットワーク構築

システムが動く基盤(サーバー・ネットワーク・クラウド)を構築・運用します。AWS・Azureなどクラウドスキルが近年急速に需要拡大しています。

社内SE・ITサポート 社内システムの管理・運用

自社のシステム管理・PCトラブル対応・社内ツール導入など。コーディングより運用・管理が中心で、未経験から入りやすいポジションです。

PM・SE(システムエンジニア) 要件定義・設計・管理

クライアントの要望をヒアリングしてシステム設計・進行管理をする役割。コードよりもコミュニケーション・ドキュメント作成が中心で文系出身者も多いです。

データエンジニア・データアナリスト データ収集・分析・活用

SQL・Python・BIツールを使ってデータを収集・分析し、ビジネスに活かす仕事。統計・数字への抵抗感がない人向きです。

💡 ポイント:「エンジニアになりたい」だけでは方向性が決まりません。まず「どの種類のエンジニアを目指すか」を決めることが転職活動の第一歩です。未経験から最も入りやすいのは、Webエンジニア・社内SE・ITサポートです。

② 給与・キャリアのリアル

給与水準

職種・経験年数平均年収目安特徴
未経験〜1年目280〜380万円SES・受託系は低め。自社開発系はやや高め
3〜5年目(中堅)450〜650万円スキル次第で一気に上がる。転職で年収アップしやすい時期
5〜10年目(シニア)650〜900万円専門性・マネジメント力で評価が分かれる
テックリード・CTO900万円〜スタートアップでは株式報酬も加わるケースも
社内SE・ITサポート300〜500万円安定しているが上限は見えやすい

キャリアの実態

エンジニアのキャリアは「技術を極めるスペシャリスト路線」と「マネジメントに上がるマネージャー路線」に分かれます。どちらを選ぶかで必要なスキルセットが変わるため、早めに方向性を意識することが重要です。

  • SES(客先常駐)・受託開発・自社開発で働き方・年収が大きく変わる
  • 自社開発系は年収が高く働き方も良い傾向があるが、求人が少なく競争率が高い
  • 副業・フリーランスと相性が良く、複数の収入源を作りやすい職種
  • 技術のトレンド変化が速いため、継続的な学習が必須

「文系・非IT系の事務職からプログラミングスクールに通って転職した。 転職自体はできたけど、入った会社がSES(客先常駐)で、 毎回違う現場に送られる働き方が想像と全然違った。 年収も300万円台で、スクールが言っていた『年収アップ』とはかけ離れていた。 転職前にSESと自社開発の違いをちゃんと調べておけばよかった。」

27歳・女性・事務職 → SESエンジニアへ転職

③ 向いている人・向いていない人

向いている人

  • わからないことを自分で調べて解決することが苦にならない
  • 論理的に考えること・物事を順序立てて整理することが好き
  • エラーが出ても諦めずに原因を探し続けられる粘り強さがある
  • 技術トレンドへの興味が続く・新しいことを学ぶのが楽しい
  • 完成したときの達成感よりも「作る過程」自体が好き

向いていない人

  • エラーや行き詰まりが続くとモチベーションが一気に落ちる
  • 「給料が高そう」「リモートできそう」という条件だけで選んでいる
  • 継続的な自己学習への苦手意識が強い
  • 人と話す仕事・成果がすぐ見える仕事の方が向いていると感じる
読者 ひより
「リモートワークができる」「給料が上がる」というイメージでエンジニアを考えていました。 それだけだとやっぱりダメですか?
あたる あたる
動機としては全然ありですが、それだけだと入ってから続かないケースが多いです。実際にコードを書いてみて「これが苦じゃない、むしろ面白い」と感じられるかどうかが一番の判断基準です。転職を決める前に無料の学習サイトで試してみることを強くすすめます。

④ 未経験からエンジニア転職の現実

未経験からのエンジニア転職は可能ですが、スクールの広告が言うほど簡単ではありません。現実を整理します。

現実①:入れる会社のレベルに注意が必要

未経験エンジニアが入りやすい会社は、SES(客先常駐)・受託開発系が中心です。自社でサービスを開発している「自社開発系」は経験者優遇が多く、未経験からの採用は限られます。

SES・客先常駐受託開発自社開発
未経験の入りやすさ◎ 入りやすい○ やや入りやすい△ 難しい
年収水準低め〜中程度中程度高め
働き方現場によって変わる比較的安定柔軟なことが多い
技術力の成長現場次第でばらつく幅広い技術が身につく深い技術が身につく

現実②:転職後1〜2年は学習と業務の両立が続く

未経験で転職できても、最初の1〜2年は業務をこなしながら自己学習も続ける必要があります。仕事で使う技術を自分でキャッチアップしながら進めるのがエンジニアの現実で、「転職したら終わり」ではありません。

「スクールを卒業して転職できたのはよかった。 でも入社後が想像以上に大変で、 業務中に知らない技術が出てくるたびに自分で調べて覚える毎日。 最初の半年は業務後も毎日勉強していた。 それが苦じゃない人には向いていると思うけど、 勉強が嫌いな人にはおすすめできない職種だと正直思います。」

26歳・女性・営業 → Webエンジニアへ転職(2年目)

⑤ プログラミングスクールの正直な評価

読者 ひより
プログラミングスクールって行った方がいいですか? 高いお金を出す価値がありますか?
あたる あたる
人によります。スクールの価値は「学習の強制力」と「転職サポート」にあります。ただし独学で進められる人には不要な場合も多い。費用対効果を冷静に考えることが重要です。

スクールが向いている人

  • 独学で始めたが継続できなかった経験がある
  • 仲間と一緒に学ぶ環境があった方がモチベーションを保てる
  • 転職サポート(ポートフォリオ添削・面接対策)を受けたい
  • 給付金制度(専門実践教育訓練給付金)を使えば費用を抑えられる

スクールが不要な人

  • Progate・Udemyなどの無料〜低価格サービスで独学できる人
  • すでにポートフォリオを作れるレベルのスキルがある人
  • 数十万円の費用を払う余裕がない人(ローンで借りるのはリスクが高い)
⚠️ スクール選びの注意点:「転職成功率98%」という数字は、転職できた人の割合ではなく「就業支援を受けた人のうち転職した人の割合」のケースが多いです。実際の内定先企業・年収・雇用形態を確認してから判断してください。また、転職できたとしても最初の年収が前職と変わらない、もしくは下がるケースは珍しくありません。

⑥ 転職で確認すべきこと

面接・応募前に必ず確認すること

  • SES・受託・自社開発のどれか:雇用形態と働き方が大きく変わる。求人票に明記されていない場合は面接で必ず聞く
  • 使用する技術スタック:何の言語・フレームワークを使うかを確認して、自分が学んでいるものと合っているか確認する
  • 研修・教育体制:未経験入社後のフォローアップ体制があるかどうかで成長速度が変わる
  • リモートワークの実態:「リモート可」でも週何日か・試用期間中は出社必須かなどを確認する
  • 残業時間の実態:開発系は繁忙期に残業が集中することがある。平均残業時間を聞く
💡 使える質問例:「御社のエンジニアは自社開発・SES・受託のどれが中心ですか?」「未経験入社のエンジニアが最初に担当する業務を教えてください」この2つを聞くと、入社後のリアルなイメージが掴めます。

「転職してよかったと思っています。 スクールに3ヶ月通って、独学でポートフォリオを作り直して、 自社開発の会社に入れた。年収は前職より60万上がりました。 ただ、転職できるまでに1年かかった。 スクールが言う『3ヶ月で転職』は自分には当てはまらなかった。 焦らずに実力をつけてから転職した方が、入れる会社のレベルが上がると実感しています。」

29歳・女性・事務職 → Webエンジニア(自社開発)へ転職

⑦ まとめ

📌 この記事のまとめ
  • ITエンジニアはWebエンジニア・インフラ・社内SE・SEなど種類が多く、求められるスキルも働き方も違う
  • 未経験から入りやすいのはSES・受託系。自社開発系は競争率が高く経験者優遇が多い
  • 「給料・リモート」だけで選ぶと続かないケースが多い。コードを書くことが苦じゃないかを先に試す
  • スクールは「強制力と転職サポート」に価値がある。独学できる人には不要な場合もある
  • 転職後も継続的な学習が必須。「転職したら終わり」ではない職種
あたる あたる
エンジニア転職は夢のある選択肢ですが、現実を知ったうえで動くことが大切です。まず無料の学習サイトでコードを書いてみてください。「これ面白いかも」と感じたなら、転職を本気で考える価値があります。
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