「広報やマーケティングに転職したい」という声は多いですが、華やかなイメージと実態のギャップが大きい職種でもあります。転職して「思っていたのと違った」となる前に、リアルな仕事内容を知っておきましょう。

この記事では、広報・マーケティング職の実態を良い面も悪い面もフラットに整理します。

  • 広報・マーケティング職の種類と仕事内容
  • 給与・キャリアのリアル
  • 向いている人・向いていない人
  • 未経験から転職するための現実的なルート
  • 転職で確認すべきこと

① 広報・マーケティングの種類と仕事内容

読者 ひより
広報とマーケティングって何が違うんですか?同じようなイメージがあって。
あたる あたる
似ているようで目的が違います。広報は「会社・ブランドのイメージを作る」仕事、マーケティングは「売上・集客につながる施策を動かす」仕事です。ただ会社によっては両方を兼務することも多いです。

広報・マーケティングは領域が広く、職種名だけでは実態が見えにくいです。主な種類を整理します。

広報・PR メディア・社会への情報発信

プレスリリース作成・メディア対応・取材対応・SNS公式アカウント運用など。会社や商品のイメージを社外に伝えることが主な役割です。

デジタルマーケティング Web上の集客・販促

SEO・Web広告(リスティング・SNS広告)・メールマガジン・LPO・アクセス解析など。数字を見ながら施策を改善するPDCAが中心です。

コンテンツマーケティング 記事・動画・SNSで集客

オウンドメディアの記事制作・SNSコンテンツ企画・動画制作ディレクションなど。ライティングや企画力が求められます。

ブランドマーケティング ブランド価値の設計・管理

ブランドコンセプトの設計・広告クリエイティブの管理・顧客調査など。戦略的な思考と感性が両方必要な仕事です。

イベント・販促 リアルな場での認知・購買促進

展示会・セミナー・キャンペーンの企画・運営。社内外の関係者との調整が多く、コミュニケーション力が重要です。

マーケティングリサーチ 市場・顧客データの分析

アンケート設計・競合分析・顧客インタビュー・データ集計レポート作成など。データを読む力と仮説思考が求められます。

💡 ポイント:中小企業では「マーケティング担当」がSEO・SNS・広告・イベントをひとりで全部やるケースが多いです。大企業ほど分業が進んでいます。転職先の規模と担当範囲を必ず確認しましょう。

② 給与・キャリアのリアル

給与水準

職種平均年収目安特徴
広報・PR(未経験〜3年)300〜420万円未経験可あり。大企業は競争率が高い
デジタルマーケティング350〜600万円数字の実績が出やすく昇給しやすい
コンテンツマーケティング320〜500万円成果が見えにくく評価にばらつきがある
マーケティングマネージャー550〜900万円戦略立案・チーム管理で一気に上がる
事業会社インハウスマーケター400〜700万円IT・EC系は高め。BtoB製造業は低め傾向

キャリアの実態

マーケティング職は「数字で成果を出せる人」と「そうでない人」で年収差が開きやすい職種です。クリエイティブな印象がありますが、実態はデータ分析・仮説検証・PDCAの繰り返しが大半を占めます。

  • Google Analytics・広告運用・SEOなどのデジタルスキルが年収を左右する
  • 成果を数字で語れる人は転職市場での評価が高い
  • 広告代理店経験者は事業会社への転職で評価されやすい
  • フリーランス・副業と相性が良く、複数の収入源を作りやすい職種

「事務職からマーケティングに転職して2年。 ブログやSNSを個人でやっていた経験をアピールして未経験採用してもらえた。 実際の仕事はひたすら数字を見てPDCAを回す地味な繰り返し。 華やかなイメージとはかけ離れているけど、成果が数字で出たときは達成感がある。」

27歳・女性・デジタルマーケティング(EC系)

「広報に転職したかったけど、未経験では全然受からなかった。 結局PRエージェンシーに入って経験を積んで、2年後に事業会社の広報に転職できた。 遠回りに見えたけど、代理店での経験が今すごく活きている。」

30歳・女性・広報担当(スタートアップ)

③ 向いている人・向いていない人

向いている人

  • 数字を見ながら仮説を立てて改善することが好き
  • 文章を書くこと・情報を整理して伝えることが苦にならない
  • トレンドや消費者心理に関心がある
  • 成果が出るまで試行錯誤を続けられる
  • 社内外の複数の関係者と連携しながら動ける

向いていない人

  • 短期間で成果を出すことへのプレッシャーに弱い
  • データよりも感覚・直感で動きたい
  • ルーティン作業が中心の方が安心できる
  • 「クリエイティブな仕事」という期待値が高すぎる
読者 ひより
マーケティングって文章書いたりSNSを運用したりするイメージがあって、 楽しそうだなと思っていたんですが、実際はどうなんですか?
あたる あたる
SNS運用や記事制作はあくまで手段で、その裏には「どのKPIを達成するか」「費用対効果はどうか」という数字の世界があります。クリエイティブを楽しむ余裕があるのは、仕組みが整った大企業か、成果が安定してきた後のフェーズが多いです。

④ 未経験から転職するための現実的なルート

広報・マーケティングは人気職種のため、未経験からの直接転職は難しい場合があります。ただルートを選べば可能性は十分あります。

1
個人でブログ・SNSの実績を作る

「趣味でブログを運営してSEOで月〇万PV集めた」「X(旧Twitter)のフォロワーを〇人増やした」という実績は、未経験採用で大きな差別化になります。採用担当者が最も重視するのは「マーケティングを実際にやったことがあるかどうか」です。

2
Webマーケティングの資格・スキルを取得する

Google アナリティクス認定資格・Google 広告認定資格・SEO検定などは、知識の証明になります。ただし資格だけでは差別化にならないので、実績と合わせて提示することが重要です。

3
PR・広告代理店を経由する

事業会社の広報・マーケティング職は経験者採用が多いです。まずPR会社・広告代理店・Webマーケティング会社で経験を積んでから、事業会社にステップアップするルートが現実的です。

4
スタートアップの「何でもマーケター」枠を狙う

マーケティング組織が立ち上がったばかりのスタートアップでは、未経験でも「やる気と学習速度」で採用されるケースがあります。業務の幅が広く大変ですが、短期間で経験値が積みやすい環境です。

⚠️ 注意点:「文章を書くのが好き」「SNSが得意」だけでは弱いです。「数字で成果を測ったことがあるか」「仮説を立てて改善した経験があるか」という視点でポートフォリオや自己PRを作ることが重要です。

⑤ 転職で確認すべきこと

面接・応募前に必ず確認すること

  • インハウスか代理店か:事業会社(インハウス)と代理店では仕事の性質がまるで違う。インハウスは自社製品に深く関われる分、スピードが遅い傾向がある
  • マーケティング予算の規模:予算が少ない会社は「やりたいことができない」フラストレーションが溜まりやすい
  • KPI・評価指標が何か:売上・リード数・PV数など何で評価されるかを確認する。曖昧な評価基準の会社は注意
  • ツール環境:GA4・MAツール・広告管理ツールなどが整備されているかどうかで業務効率が変わる
  • 1人マーケターか組織かどうか:1人で全部やる場合、スキルは幅広く身につくが孤独になりやすい
💡 使える質問例:「マーケティング部門の現在の人数と、主なKPIを教えてもらえますか?」「入社後に最初に担当する業務はどのようなものになりますか?」この2つで入社後のリアルなイメージが掴めます。

⑥ まとめ

📌 この記事のまとめ
  • 広報とマーケティングは目的が違う。広報はイメージ作り、マーケティングは集客・売上への貢献
  • 実態はクリエイティブより数字とPDCAの繰り返しが大半。華やかなイメージとのギャップに注意
  • 未経験からの転職には個人での実績作り・代理店経由・スタートアップ活用が現実的なルート
  • デジタルスキル(広告・SEO・解析)が身についていると転職市場での評価が高まる
  • 1人マーケターか組織かで働き方が大きく違う。規模と体制を必ず確認する
あたる あたる
広報・マーケティングは「やりたいことができる仕事」である反面、成果へのプレッシャーが常にある仕事でもあります。数字と向き合うことを楽しめる人には、これほど面白い職種はないと思っています。
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