読者 ひより
内定をもらったんですが、
提示された年収に納得いっていなくて。
でも「もっと上げてほしい」って
どう切り出せばいいかわからなくて。
言い方を間違えて内定取り消しになったら
どうしようって不安もあって。

年収交渉は「言い方」より「準備と順序」で決まります。

「もっとほしいんですが上げてもらえますか」では交渉になりません。
「この実績があるから・この市場水準があるから・この水準を希望する」
という根拠+数字+言い回しがセットになって初めて交渉になります。

内定取り消しへの不安は「根拠ある交渉」なら不要です。
この記事ではオファー面談での具体的な切り出し方・セリフ・交渉の進め方を整理します。

① 年収交渉で失敗する人の3つの共通点

あたる あたる
年収交渉で損をしている人は
「交渉しなかった人」と
「交渉の仕方が間違っていた人」の2タイプです。
失敗のパターンを先に知っておけば
同じ間違いを避けられます。
  • 「提示された年収でよいです」と即答してしまう:内定の電話をもらった瞬間に「ありがとうございます。よろしくお願いします」と答えてしまうケース。年収交渉は「オファー面談」または「内定通知後1〜3日以内」が唯一のチャンス。このタイミングを逃すと交渉はほぼ不可能になる
  • 根拠なく「もっとほしい」と言う:「もう少し上げてもらえませんか」だけでは「気持ちはわかるがルールがあるので」と断られておしまい。根拠(現在の年収・市場水準・実績)がないと交渉にならない
  • 遠慮して言い出せないままサインする:「せっかくもらった内定を断られたくない」という心理が働いて交渉できない。ハイクラス採用で根拠ある交渉をして内定取り消しになるケースは極めてまれ。「交渉しないこと」が最も損をするリスク
⚠️ 年収交渉は「オファー面談か内定後3日以内」が唯一のチャンス:「入社してから実績を出して上げてもらおう」という考えは甘いです。入社後の昇給は年1〜3%が一般的。内定時に年収を100万円上げることと、入社後に100万円昇給することでは、後者の方が何倍も難しい。交渉は内定時に必ずやる。

② 交渉前に必ず準備すること

あたる あたる
年収交渉の準備は3点セットです。
①現在の正確な年収(総支給額)
②希望年収とその根拠
③市場水準の数字
この3つが揃ってから交渉に臨んでください。
📋 交渉前の準備シート
① 現在の年収(正確に計算する)
基本給〇〇万円 + 固定残業代〇〇万円 + 各種手当〇〇万円
+ 賞与(直近2回の平均)〇〇万円 = 現年収〇〇万円

② 希望年収と根拠
希望年収:〇〇万円(現年収の〇〇%増
根拠①:現職での実績(〇〇という数値実績
根拠②:市場水準(同職種・同レベルの求人水準〇〇〜〇〇万円
根拠③:他社オファー(複数社の選考を受けている場合は金額を準備

③ 許容できる最低ライン
最低ライン:〇〇万円(これ以下は入社しない)
※ 最低ラインは交渉では言わない。自分の判断基準として持つ

※ 賞与は「業績連動」で変動する場合、最低保証額と最高額を両方把握しておく。固定給の水準で比較するのが最も正確。

💡 市場水準の調べ方:openworkや転職会議で同職種・同レベルの年収を確認する。エージェントに「この求人の年収レンジ幅を教えてください」と聞くと幅がわかる。複数社の選考を同時進行していれば「他社からのオファー金額」が最も強力な根拠になる。

③ オファー面談での切り出し方・具体的なセリフ

読者 ひより
実際にどう切り出せばいいんですか?
「年収交渉したいんですが」って
ストレートに言っていいんですか?
なんか言いにくくて。
あたる あたる
ストレートに言って問題ないです。
むしろ遠回しに言う方が
相手に伝わりにくくて逆効果。
「感謝→現状の確認→根拠→希望→入社の意欲」
この順番で言えば自然に聞こえます。
場面① オファー面談で年収を初めて切り出す
状況:オファー面談で「条件面はいかがでしょうか」と聞かれたとき
❌ 評価を下げるセリフ

「ありがとうございます。えっと、もう少し上げていただけたりしますか……なんとなく、もう少しあると助かるかなと思いまして……」

✅ 根拠ある交渉セリフ

「このたびはオファーをいただき、大変ありがとうございます。御社で働きたいという気持ちは変わっていません。

その上で、年収面について1点確認させてください。提示いただいた○○万円について、現職の年収が○○万円であること、また同水準のポジションの市場相場が○○〜○○万円であることを踏まえると、○○万円を希望しております。

ご検討いただくことは可能でしょうか。」

✅ この言い方が効く理由: ①感謝と入社意欲を先に示している(交渉が「脅し」に聞こえない)②現年収・市場水準という「根拠」が2本ある③「〇〇万円希望」と具体的な金額を明示している④「ご検討いただけますか」と相手に判断の余地を渡している
場面② 複数社の選考を並行している場合
状況:他社のオファー金額が高く、それを根拠に使いたいとき
❌ 嫌悪感を与えるセリフ

「他の会社からもっと高いオファーが来てるんですが、そっちにしようか迷ってます」

✅ 他社オファーを根拠に使うセリフ

「御社が第一希望であることに変わりはありません。一方で、並行して選考を受けていた他社から○○万円のオファーをいただいております。

御社での成長機会を最も評価していますが、年収面でもう少し近づけていただけると、入社の決断がしやすくなります。○○万円まで可能でしょうか。」

✅ ポイント:「他社が高いからそっちにする」という脅しではなく「御社が第一希望だからこそ話している」という文脈に変えている。他社オファー金額は「根拠として使う」ものであり「脅し」として使わない。
場面③ 内定通知メールへの返信で交渉する場合
状況:オファー面談がなく、メール・書面で内定通知が来たとき
❌ 交渉として成立しないメール

「内定のご通知ありがとうございます。大変光栄に思います。一点、年収についてご相談させていただけますでしょうか。」(←これだけで具体的な金額・根拠が何もない)

✅ メールでの交渉セリフ(本文例)

「このたびは内定のご通知をいただき、誠にありがとうございます。御社での仕事に大変魅力を感じており、ぜひ入社させていただきたいと考えております。

その上で、年収面について1点ご相談申し上げます。
ご提示いただいた○○万円に対して、現在の年収が○○万円であること、また同水準ポジションの市場水準として○○〜○○万円であることを踏まえ、○○万円でのご検討をお願いできますでしょうか。

ご負担をおかけして恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。お返事をお待ちしております。」

✅ メール交渉のポイント:メールは記録が残るので「希望金額・根拠・感謝・入社意欲」をすべて1通に入れる。返信期限は「3営業日以内」が目安。担当エージェントがいる場合はエージェント経由で交渉する方が企業にとって伝えやすい。

④ 返答パターン別・切り返し方

あたる あたる
企業の返答は3パターンです。
「OK」「一部OK」「NG」。
それぞれに対して何をすべきか
事前に決めておくと
その場で焦らずに対応できます。
返答パターン①「ご要望通りの金額でお受けします」
✅ この後の動き

その場で即答しない。「ありがとうございます。詳細条件を書面で確認の上、○日までにご回答します」と答えて、オファーレターの内容をすべて確認してからサインする。

確認すべき項目:固定給・賞与の算定方法・インセンティブの上限・試用期間の条件・入社日・有給日数・リモート勤務可否。

返答パターン②「△△万円までなら調整可能です」(希望より低い)
✅ 切り返しセリフ

「ご検討いただきありがとうございます。○○万円についてご回答いただけましたが、もう一点確認させてください。

固定給での上限が△△万円とのことでしたら、業績インセンティブや入社時のサインオンボーナスで補填することは可能でしょうか。固定給以外の部分で調整の余地があれば、△△万円でご縁をいただくことを前向きに検討いたします。」

✅ ポイント:固定給が動かせない場合でも、サインオンボーナス(入社一時金)・インセンティブ上限の引き上げ・評価サイクルの短縮(6ヶ月後の昇給レビュー)など別軸で補填交渉できる。「固定給NG=全部NG」ではない。
返答パターン③「提示額が上限で調整はできません」
✅ この場合の判断ポイント

「ご丁寧にご回答いただきありがとうございます。一点確認させてください。入社後の昇給サイクルについて教えていただけますでしょうか。年次評価のタイミングと、同ポジションでの昇給幅の目安をお聞きできると判断の参考にさせていただけます。」

確認後、「現年収の維持が難しい場合でも、○ヶ月以内の昇給機会があれば前向きに検討できます。書面でコミットメントをいただくことは可能ですか?」と続ける。

✅ 判断基準:「固定給が現年収を下回る+1年以内の昇給機会がない」場合は辞退を検討する。「会社の規模・成長率・ポジションの希少性」によっては年収が低くても入社価値がある場合もあるが、感情で判断しない。

⑤ エージェント経由の年収交渉の使い方

読者 ひより
エージェント経由の場合は
エージェントに交渉してもらえるんですか?
自分で言うより
エージェントに頼んだ方がいいですか?
あたる あたる
エージェント経由なら
エージェントに代行してもらう方が
絶対に有利です。
直接言いにくい金額でも
エージェント経由なら
自然に伝えられます。
エージェントへの伝え方が大事です。
  • エージェントに「最低ライン」と「希望ライン」を両方伝える:「○○万円希望。最低でも△△万円」という形で伝える。エージェントはこれをベースに企業に掛け合う。最低ラインを伝えないと交渉幅がわからずエージェントが動きにくい
  • 「他社のオファー金額」はエージェントに正直に伝える:他社のオファーがある場合は担当エージェントに正確に伝える。エージェントはこれを根拠に「競合他社との比較」という文脈で企業に伝えてくれる。金額を偽ると後で信頼を失う
  • 「年収以外の条件」もリストアップして伝える:年収だけでなく「リモート勤務可否・入社日・試用期間の条件」なども合わせてエージェントに伝える。エージェントは一括で交渉してくれる
  • エージェントに「どこまで交渉できそうか」を事前に聞く:「このポジションで年収交渉の余地はありますか」と事前に聞くと、エージェントが企業の給与テーブルや過去の交渉事例を教えてくれることがある。無駄な期待を持たずに交渉に臨める

⑥ 年収以外の条件交渉(サインオンボーナス・ポジション・入社日)

あたる あたる
「固定給の交渉は無理」と言われたとき
諦める必要はないです。
交渉できる条件は年収だけではありません。
特にハイクラスの転職では
年収以外の条件で大きく変わることがあります。
1
サインオンボーナス(入社一時金)の交渉

固定給の調整が難しい場合に「入社時の一時金」を求める交渉。
「現職の賞与支給タイミングの関係で年収が実質下がる」という場合に有効。
セリフ例:「現職の賞与が○月に支給されるため、そのタイミングで退職すると実質的に年収が下がります。入社時に一時金として○○万円のご対応は可能でしょうか。」

2
昇給レビュー時期の前倒しを求める

「固定給は上げられないが、6ヶ月後に昇給レビューを設けます」という提案を引き出す。
セリフ例:「固定給での調整が難しい場合、入社から6ヶ月後に業績を評価した上での昇給レビューを設けていただくことは可能ですか。その場合、どの水準を達成すれば○○万円への昇給が検討されますか。」
ポイント:「6ヶ月後のレビュー」を口頭ではなくオファーレターに明記してもらう。

3
ポジション・タイトルの交渉

「マネージャー」か「シニアスタッフ」かでキャリア上の評価が変わる。
タイトルが変われば次回転職時の市場評価も上がる。
セリフ例:「提示いただいたポジションについて、○○という実績を踏まえると、マネージャー職相当での採用は検討いただけますでしょうか。」

4
入社日・リモート勤務条件の交渉

年収が折り合わない場合でも「入社日を○月にしてほしい」「週3リモート可にしてほしい」という条件で生活コストを下げることができる。
セリフ例:「年収面での調整が難しい場合、週○日のリモート勤務を認めていただくことは可能でしょうか。交通費・時間コストが削減されることで実質的な待遇改善になります。」

「最初のオファーが650万円で、私は750万円を希望していました。
担当エージェントに正直に伝えたら、企業側に掛け合ってくれて、
固定給は700万円に上げてもらった上に
入社から6ヶ月後の昇給レビューをオファーレターに明記してもらえました。
自分で直接言っていたら絶対にここまでできなかったと思います。」

35歳・事業会社マーケティングマネージャー → 700万円でオファー承諾
年収交渉はエージェントに
代行してもらうのが最も有利
JACリクルートメントはハイクラスの年収交渉実績が豊富です。
「希望年収と最低ライン」をエージェントに伝えるだけで動いてくれます。
→ JACリクルートメントに相談する

⑦ まとめ

📌 この記事のまとめ
  • 年収交渉は「オファー面談か内定通知後3日以内」が唯一のチャンス。タイミングを逃したら交渉はほぼ不可能
  • 交渉に必要な準備は「現在の正確な年収・希望年収と根拠(現年収・市場水準・他社オファー)・最低ライン」の3点セット
  • 切り出し方は「感謝・入社意欲→根拠2本→希望金額→検討依頼」の順番。根拠なしで「上げてほしい」は交渉にならない
  • 企業の返答が「NG」でも固定給以外の交渉(サインオンボーナス・昇給レビュー前倒し・リモート勤務)で補填できる
  • エージェント経由の場合は必ずエージェントに代行させる。JACリクルートメントはハイクラスの年収交渉実績が豊富
  • 複数社を同時進行させて「他社オファー」を根拠に使える状況を作ると交渉が最も有利になる。ビズリーチで並行してスカウトを受け取っておく
あたる あたる
内定をもらってから「もっと交渉すればよかった」と後悔する人が多い。
年収は「内定時」に上げるのが最も簡単で
入社後に上げるのが最も難しい。
遠慮は禁物。
根拠を持って、一度だけ、
正直に伝えてください。
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